猫の目にある「白いまぶた」は第三眼瞼と呼ばれる大切な器官です。眠いときや目にゴミが入ったときに一瞬見えるのは正常ですが、ずっと出たままは体調不良のサイン。食欲不振や元気の低下、目やにの増加がある場合は注意が必要で、胃腸炎や脱水、目の炎症が隠れていることもあります。日頃から目の状態をチェックし、異変を感じたら早めに受診しましょう。
◆ はじめに
猫の目をよく見てみると、黒目や虹彩の
ほかに、まぶたの下から “白っぽい膜” が
スッと出てくることがあります。
飼い主さんの中には、初めて見たときに
「え、これって病気?」
「白いまぶたみたいなものが見えて
怖いんだけど…」
と心配される方も多いです。
実はこの白い膜には名前があり、
第三眼瞼(だいさんがんけん)
または 瞬膜(しゅんまく) と呼ばれます。
人間にはほとんど残っていない器官ですが、
猫・犬・鳥など多くの動物が持つ
“特別なまぶた” です。

第三眼瞼には、目の表面を守る働きがあり、
ゴミが入ったときや、眠いとき、
体力が落ちているときにスッと上がって
くることがあります。
そのため、普段あまり見えないはずの
白いまぶたがよく見えるときは、
猫からの「なんか調子悪いかも…」
というサインであることも珍しくありません。
特に、急に食欲がなくなる、元気がない、
目やにが増えている、いつもより
動きが鈍い…そんな変化が同時にある場合は
体調不良が進んでいる可能性もあります。
第三眼瞼は、
“猫の健康状態を教えてくれるヒント”
としてとても優秀です。
今回は、この白いまぶたの正体と役割、
気をつけたいサイン、見るべきポイントを
キャットケアスペシャリスト視点で
わかりやすく解説します。

役割① 目を守るヒーロー
第三眼瞼は、猫の目を守るための
“隠れヒーロー” のような存在です。
普段はまったく見えませんが、
目にホコリが入ったとき、ケンカで
ケガしそうなとき、睡眠中などに
すばやく動き、目の表面を守ってくれます。
人間でいうと、まつげ+まぶた+涙の
役割をまとめて担当しているような
便利パーツです。
ゴミをキャッチして目を傷から守り、
涙の成分を広げて乾燥も防ぎます。
また、第三眼瞼には“瞬膜腺”があり、
涙の約3割を作るともいわれています。
つまり、この白いまぶたがしっかり働く
ことで、猫の目の健康が保たれている
わけです。
睡眠時やウトウトしているときに
第三眼瞼が少し見えるのは正常です。
しかし、起きているのに半分くらい
出ている場合は、何らかの不調が
背景にあることがあります。

役割② 健康のバロメーター
第三眼瞼が健康状態と深く関わる理由は、
“体力が落ちると上がりやすくなる”
という特徴があるためです。
猫が体調を崩したとき、
・脱水
・発熱
・胃腸炎
・寄生虫(特に回虫)
・強い疲労
・痛み
などがあると、第三眼瞼が引っ込みにくく
なり、目頭側から白い膜が見えたままに
なることがあります。
また、ホルネル症候群という
神経のトラブルでも第三眼瞼が
突然せり出すことがあります。
この病名だけ聞くと怖いですが、
原因がはっきりしないケースも多く、
検査で大きな病気が見つかる場合も
少なくありません。
重要なのは、
「ずっと白いまぶたが見えている=
何かしら体調の変化がある」
という可能性を疑うことです。

注意すべきサイン
第三眼瞼が出るときでも、
“正常なとき” と “異常なとき” が
あります。
次のような状態が同時に見られる場合は、
動物病院でのチェックが必要です。
● ごはんを食べない
● ぐったりしている
● 目やにが急に増える
● 片目だけでなく両目に出る
● 何日も続く
● 体重が減っている
● 隠れてばかりいる
胃腸炎でぐったりしている、
寄生虫で体力を奪われている、
猫風邪で目の炎症が強く出ているなど、
第三眼瞼は全身状態の悪化でも上がります。
特に、
白いまぶたが両目にハッキリ出る場合は、
全身の体調不良のサイン
として重視されます。
第三眼瞼が見えているとき、
もうひとつチェックしたいのが
“反応の鈍さ” です。
名前を呼んでも振り向かない、
目を開けているのに焦点が
合っていないように見える、
いつもより動きがゆっくりしている
といった変化は、体力が落ちている
サインであることが多いです。
さらに、白いまぶたが出たままで
瞳が細くならない(光への反応が
弱い)場合は、脱水や発熱だけでなく
痛みが強いケースもあります。
おなかの痛み、便秘、怪我、
内臓の不調など、原因はさまざまです。
「なんとなく変」と感じたときの
直感はとても大切。
普段の元気な様子を知っている
飼い主さんだからこそ気づける
違和感です。
気になる兆候があるときは、
動画を撮っておくと診察時に
役立ちます。

白いまぶたが出たままの時の対応
白いまぶたが戻らない、
または何日も続くときは
“様子を見る” よりも
早めに受診することが最優先です。
第三眼瞼が出たままのときに
よくある原因として、
・脱水
・ウイルス感染(猫風邪)
・胃腸炎
・寄生虫(回虫)
・体の痛み
・神経の異常(ホルネル症候群)
などがあります。
とくに脱水と発熱は、
多くの猫が「元気がない」「食べない」
というサインと一緒に出します。
病院では、
● 目の検査
● 体温チェック
● 口の中のチェック
● 便・寄生虫検査
● 脱水の評価
などを行い、原因を探っていきます。
第三眼瞼が上がったままの場合、
自宅でできる観察も大切です。
まずは、食事量・水を飲む量・
排泄の様子を確認しましょう。
普段より食べる量が減っている、
水をあまり飲まない、トイレの回数が
少ないなどの変化があれば、
体の不調が進んでいる可能性が
あります。
また、目を細めて痛そうにしている
場合は、角膜の傷や炎症のことも
あります。
無理にこすったり洗ったりせず、
早めの受診が安心につながります。
第三眼瞼が上がったままの場合、
自宅でできる観察も大切です。
まずは、食事量・水を飲む量・
排泄の様子を確認しましょう。
普段より食べる量が減っている、
水をあまり飲まない、トイレの回数が
少ないなどの変化があれば、
体の不調が進んでいる可能性が
あります。
また、目を細めて痛そうにしている
場合は、角膜の傷や炎症のことも
あります。
無理にこすったり洗ったりせず、
早めの受診が安心につながります。

猫と犬では違う?
第三眼瞼は犬にもありますが、
“見えやすさ” は猫のほうが上です。
理由は、猫のほうが眼球が大きく、
まぶたの構造が浅いからです。
また、猫はストレスや疲れでも
第三眼瞼がせり出しやすいため、
犬よりも健康のバロメーターとして
役立つことが多いです。

特に見えやすい猫
以下のような猫種は、
もともと第三眼瞼がチラッと
見えやすい傾向があります。
・ペルシャ
・エキゾチックショートヘア
・ヒマラヤン
これらの猫は顔が平たく、
「眼球の位置が浅い」ため
第三眼瞼が動くスペースも狭く、
少しの刺激で見えることがあります。
そのため、ふだんから
「どのくらい第三眼瞼が見えているのか」
を観察しておくことがとても重要です。

まとめ
第三眼瞼は、猫の体調を教えてくれる
とても大切なサインです。
眠いときやゴミが入ったときに
一瞬見えるのは正常ですが、
起きているのに長い時間
“白いまぶた” が出続ける場合は、
体調不良のサインである可能性が
高くなります。
・ごはんを食べない
・元気がない
・目やにが多い
・隠れてばかりいる
こんなときは迷わず
動物病院へ相談してください。
第三眼瞼は、
“猫が自分では言えない不調を教えてくれる
大切なメッセージ”
です。
普段から目の状態をよく観察し、
猫が安心して暮らせるよう
健康管理をしていきましょう。
第三眼瞼は、猫が自分で言葉に
できない“体調のメッセージ” を
伝えてくれる大切なサインです。
いつもより長く見えている、
左右どちらも上がっているなど、
小さな変化に気づくことで
重症化を防ぐことができます。
特に子猫やシニア猫は体調変化が
急に進むことがあるため、
普段から目元をやさしく
チェックする習慣をつけて
あげましょう。
早期発見が、猫の命を守る
大きな一歩になります。


