脱走した猫は近づいただけで逃げる?安全な捕まえ方と帰宅後のケア【キャットケアスペシャリストが解説!】

脱走した猫は近づいただけで逃げる?安全な捕まえ方と帰宅後のケア【キャットケアスペシャリストが解説!】

脱走した猫を見つけても、
捕まえるのは本当に大変!

せっかく見つけた猫に
逃げられてしまわないように、
安全な捕まえ方のポイントと
帰宅後にやるべきことを
キャットケアスペシャリストが解説!

 

脱走した猫を必死に探して
やっと見つけ、早く家へ
連れて帰ろうとして近づいたら
逃げられてしまった…。

飼い主にとってはショック
ですよね。「なんで?」
「どうして?」「忘れちゃった?」
「嫌いになった?」など、いろんなこと
を考えてしまいます。

飼い主とわかっていても逃げて
しまうのは、猫も不安と恐怖で
興奮状態にあるからです。

家の中とは全く違った環境で、
いつものように行動することは
難しい状況になっています。

そのため、近づいてくるものから
自分の身を守ろうと逃げて
しまいます。脱走した猫を
落ち着かせ、安全に捕まえて
家に連れて帰るにはどうしたら
いいのでしょうか?

安全に捕まえるための心構え

猫を発見したら早く捕まえたい
ところですが、そばへ駆け寄って
捕まえるのは逆効果です。

気持ちは焦ってしまいますが、
ゆっくり時間をかけることが
大切です。落ち着かせて猫から
自分のほうへ寄ってきてもらう
ようにできれば、安全に捕まえられる
でしょう。

また、焦りは猫にも伝わります。
急な動きや大きな声は警戒心を
強め、逃げる原因になります。

猫のペースに合わせ、まずは少し離れた
距離から見守ることが重要です。
お気に入りのおやつやおもちゃを使い、
匂いで興味を引くのも有効です。

猫が少しずつ落ち着いて近づいてきたら、
そのタイミングで手を伸ばすと安全に
抱き上げやすくなります。焦らず、
忍耐強く待つ姿勢が成功のポイントです。

 


 

1|一定の距離を置く

猫を見つけても、走り寄ったり、
急に距離を詰めるようなことは
しないようにしましょう。

脱走した猫は家にいるときと
同じ精神状態ではないので、
近づいただけですぐ逃げてしまいます。

 

2|時間をかけてゆっくり

逃げられないように早く捕まえたい
気持ちもわかります。しかし、まずは
時間をかけて猫と自分を落ち着かせて
 あげることが大切です。

3|優しく話しかける

猫が安心できるように、穏やかに
優しく話しかけましょう。
必死になって大きい声を出したり
しないように。

 

4|お気に入りのおやつなどの匂いを嗅がせる

お気に入りのおやつやごはんを
置いて匂いを嗅がせます。
置いたら少し離れて猫のほうから
食べにくるのを待ちます。


捕まえるときの注意点

猫が捕まえられる距離まで近づいて
くれたら、慎重に捕まえましょう。

一度失敗すると、猫は怖がって
捕まえるのが難しくなります。

 

1|自分はなるべく動かない

猫は少しの動きでも、危険を察して
しまいます。なるべく動かずに
 そばに寄ってきてくれるまで待ちます。

2|捕まえるときは、首の後ろをグッと掴む

猫を抱きかかえようとしても、
うなぎのようにするっと逃げられる
ことがあります。

首の後ろの皮膚を少し強めに掴むと、
おとなしくなり抵抗も抑えられます。
(*母猫が子猫を運んだり、静かに
させたいときに首の後ろを噛む。
この行為が猫をリラックスさせ、
暴れないようになる。)

家に連れて帰ったあとは?

無事に連れてかえったらそれで
終わりではありません。帰宅後に
必要なケアを確認していきましょう。

 


 

1|猫を落ち着かせる

脱走した猫を無事家に連れて帰って
これたら、私たちはやっと安堵
することができます。

しかし、猫はまだ興奮状態かも
しれません。過度に抱きしめたり、
良かったねと騒いだりせず、少し
静かに様子をみてあげましょう。

2|見つかったことを報告する

ポスターを貼らせてもらった場所や、
チラシを配った近所の家など、
迷い猫のお知らせをした場所へ
連絡とお礼もしっかりしましょう。

SNSで投稿したときも、見つかった
報告の投稿をしておきましょう。

 

3|動物病院へ連れて行く

感染症をもらってきた可能性があるので、
同居猫がいる場合はしばらく別の部屋に
隔離することをおすすめします。

病院でしっかり検査して安全を
確認しましょう。

 

4|脱走防止の対策をする

すでに脱走防止の対策をしていた
としても、脱走の原因から対策を
強化しておきましょう。

また脱走しないように、家族とルールを
再確認することも効果的です。

 

5|猫とのコミュニケーションや環境の改善

脱走の興味を減らすために、家の中での
遊びや猫の暮らす環境を見直しましょう。

新しいキャットタワーを設置してみたり、
環境に少し変化をあたえるだけで
よい刺激になります。

 


 

見つけたあとの注意点をさらに深める

脱走していた猫を見つけたとき、
焦ってすぐ抱きかかえたくなる
気持ちはよくわかります。しかし、
ここで失敗すると猫の警戒心は
さらに強くなります。

猫は環境の変化に非常に敏感です。
一度怖い体験をすると、次に近づいたとき
さらに逃げやすくなります。

そのため、猫の行動や表情をよく観察し、
少しずつ距離を縮めることが重要です。

 


 

捕まえる際の補助道具の活用

捕まえるとき、手だけで行うのが
難しい場合は、捕獲器やネット、
キャリーケースを利用するのも
方法のひとつです。

捕獲器は食べ物で誘引し、猫が
自分から入った瞬間に扉が閉まる
タイプが安全です。

手で追いかけるよりも猫にとっての
ストレスが少なく、安全に捕まえやすい
メリットがあります。

 


 

家族全員で対応する

脱走は猫だけでなく、家族全員の問題です。
脱走があった際に、誰がどの役割で動くかを
事前に決めておくと、いざというとき焦らず
対応できます。

例えば、捕獲器の設置や近所への連絡、
SNS投稿などの担当を分けておくことです。
チームで行動することで、発見率も上がります。

 


 

どうしても見つからない場合の対応

あらゆる手段を尽くしても見つからない場合は、
迷子猫の専門家に相談するのが安全です。

地域の動物愛護団体や迷子猫サポートの専門家は、
捕獲機や誘引方法のノウハウを持っています。

猫に無理なストレスをかけず、安全に
捕まえることができます。

また、SNSや地域コミュニティに協力を
依頼することで、目撃情報が集まり、
発見率が格段に上がります。

ポスターやチラシの再掲も効果的です。

 


 

心構えと飼い主のケア

脱走した猫を探すことは、心身ともに
負担がかかります。見つけられたとしても、
捕まえるまで冷静さを保つことが求められます。

失敗しても自分を責めないことが大切です。
猫は本能で行動しており、決して飼い主を
拒絶しているわけではありません。

焦らず、猫のペースに合わせ、落ち着いた
対応を心がけることが、猫の安全と健康を
守る最善の方法です。

まとめ

脱走した猫を探すことは簡単では
ありません。見つけたとしても、飼い主
でさえ捕まえることは難しいことです。

焦って駆け寄ったり無理に抱き上げると、
猫はさらに警戒し、捕まえるのが難しく
なります。まずは落ち着いて距離を保ち、
猫のペースに合わせることが大切です。

時間をかけて落ち着かせ、少しずつ近づき、
安全に捕まえるチャンスを作ることが
カギになります。おやつやごはんで誘導したり、
声かけを優しく行うなど、猫に安心感を与える
工夫も効果的です。

捕まえることができたとしても、帰宅後の
対応も重要です。まずは猫を落ち着かせ、
興奮状態が収まるまで静かに見守りましょう。
同居猫がいる場合は感染症の可能性も考え、
一時的に隔離することもおすすめです。

さらに、脱走の原因や家の環境を見直し、
脱走防止の対策を強化することが重要です。
家族全員でルールを確認し、キャットタワーや
遊び場の設置など、家の中で安全に遊べる環境を
整えてあげることも効果的です。

脱走が原因で病気や怪我があったとしても、
自分を責めすぎないことが大切です。猫は本能で
行動しており、飼い主への愛情は変わりません。
いちばん大切なのは、脱走させないことです。
大変なことになる前に、しっかり脱走防止の
対策をしておきましょう。