
猫が脱走してしまったら帰ってくる
確率はどのぐらい?
やみくもに探しても見つからない。
効率的な探し方をキャットケア
スペシャリストが解説します!
脱走してしまった猫が帰ってくる確率を
ご存じでしょうか?猫が帰ってくる確率は
30%~40%しかないといわれています。
これは、猫が外で迷子になった場合や、
予想外の行動をしてしまうことが原因です。
外の世界は猫にとって刺激が多く、
安全な家よりも魅力的に感じることがあります。
何もしないで待っているだけだと、
帰ってくる確率は非常に低いです。
猫は本能的に隠れる性質がありますし、
恐怖や驚きで身を潜めてしまうこともあります。
しかし、私たち飼い主が脱走に気づいて
すぐ行動すれば、帰ってくる確率は上がります。
大切なのは、早く・効率よく・安全に探すことです。
そのため、早く探してあげることが重要です。
猫が脱走した場合は、まず落ち着いて、
状況を把握しながら行動することが大切です。
脱走した猫の探し方
では、どのような方法と手順で探したらよいのでしょうか?
猫の行動パターンや心理を理解しておくことで、
見つける可能性はぐっと高まります。
1|家の周りに猫砂をまく
外の世界は、猫にとって今まで嗅いだこと
のない新しい匂いでいっぱいです。
猫は嗅覚が非常に発達しており、匂いによって
自分の縄張りや安全な場所を認識します。
自分の家を知らせてあげるために、
使用している猫砂を家のまわりにまいておきます。
猫が慣れ親しんだ匂いがあれば、それを頼りに
家まで戻ってくることができるかもしれません。
また、猫砂以外にも、猫の体や飼い主の匂いがついた
タオルや毛布を家の周囲に置くことも効果的です。
特に脱走直後は、安心できる匂いに強く反応するので、
匂いを頼りに行動する可能性が高まります。
2|家の周辺を探す
猫の行動範囲は家から100m前後で、
脱走直後であればそれほど遠くまで移動
しないといわれています。
脱走してすぐであれば、家のまわりに
隠れていることも多く、物陰や狭い場所、
庭や植え込み、ガレージの下など、
猫が身を隠せるスポットを丁寧に探します。
猫は驚くとすぐに物陰に身を潜めます。
無理に手で探そうとすると怖がって
さらに奥に隠れてしまうことがあります。
そのため、静かに、そっと観察することが大切です。
また、近隣の塀や木の上に登っていることもあります。
高い場所に登ったものの降りられずに
動けなくなっている場合もあるため、
目線を変えて探すことも効果的です。
3|ポスターやチラシを作成
ポスターやチラシを作成して、猫を探す「目」を増やします。
人の目に触れる機会が増えることで、
発見される可能性が高まります。
通っている動物病院や近所のスーパーに
ポスターを貼らせてもらったり、
周辺の家にチラシを配るのも有効です。
記載する情報のポイント
-
猫の写真(全身・顔・特徴的な模様)
-
柄や体格の特徴(毛色、模様、しっぽの形など)
-
首輪など身につけているもの(鈴、迷子札など)
-
脱走した日時
-
脱走した場所(住所や目印)
-
連絡先(電話番号やSNS)
情報は正確かつ見やすくまとめることが大切です。
写真は鮮明で、猫の特徴が分かるものを使用しましょう。
4|SNSの利用や地域の保護猫団体へ連絡
現代では、SNSは迷子猫探しにおいて
非常に有効な手段です。
Instagramや X で迷子猫の投稿を活用しましょう。
特に地域のハッシュタグをつけると、
近隣の人の目に届きやすくなります。
地域の保護猫団体やボランティア団体があれば、
連絡して相談するのもおすすめです。
捕獲機を貸してもらえたり、捕獲のコツを教えて
もらえる場合もあります。
また、迷子猫を保護した方がSNSに投稿していることもあるので、
情報をこまめにチェックすることが重要です。
5|保健所や警察へ連絡
猫を保護してくれた方が保健所へ
連絡する場合もあります。
また、警察に猫に関する情報が寄せられることもあります。
探している猫がいることを、地域の施設に
事前に知らせておくことで、偶然見つかった場合でも
連絡をもらいやすくなります。
効果的な探し方と心構え
脱走したらなるべく早く探すことを
おすすめしますが、探すときは焦らず落ち着きましょう。
動揺している状態で探すと、猫を驚かせたり、
逆に隠れてしまうことがあります。
大声で叫んだり、泣いたりするのは逆効果です。
深呼吸して、普段通りの状態を意識して探すことが重要です。
1|探すときの持ち物
猫を見つけたときのためにキャリーバッグを持参します。
いつも食べているごはんやお気に入りのおやつも
持っていきましょう。
また、猫のおもちゃや毛布など匂いのついたものも
あると呼び寄せる効果があります。
濡れていたりケガをしている可能性もあるので、
タオルや簡単な救急セットも忘れないようにします。
2|呼ぶときの声
名前を呼びながら探します。
大きな声で叫ぶのではなく、普段生活している
ときと同じトーンで呼ぶことがポイントです。
優しい穏やかなトーンで、
「ママやパパはここだよ」と話しかけるイメージで。
猫は人の声のトーンやリズムで安心感を感じます。
3|目線は低く、もしくは高く
車の下や物陰など猫の目線で探すことが効果的です。
普段気づかなかった場所や隙間を見つけられるかもしれません。
また、木や塀の上など高い場所にも目を配りましょう。
登ったものの降りられなくなっている場合もあります。
4|夕方や早朝の時間帯
猫は夜行性のため、行動する時間帯があります。
夜は真っ暗で見えにくいため、
夕方や早朝の明るさがある時間帯の方が探しやすくなります。
近所迷惑にならないように静かに探すことも大切です。
どうしても見つからないとき
動物の捜索を専門とするプロに
依頼する方法もあります。
猫の習性や捕獲方法を熟知しているため、
私たちよりも発見の可能性は高くなります。
専門家は捕獲機の設置場所や
誘引のタイミング、猫が安心して
近づける匂いや音の使い方まで
熟知しており、短期間で発見できる
ケースも少なくありません。
また、地域に詳しいボランティアや
自治体の迷子猫ネットワークに
連絡を入れることで、情報が広く
共有され、発見のチャンスが増えます。
迷子猫の保護経験が豊富な方々は、
猫の性格や体調に応じた探し方や
捕獲方法もアドバイスしてくれるため、
精神的な支えにもなります。
それでも見つからない場合は、
定期的に周囲を巡回したり、
ポスターの貼り直し、SNSでの
呼びかけを継続することが重要です。
猫は一度逃げても数日後に戻ってくる
こともあります。あきらめず、猫が
安心して帰れる状況を整え続けることが
鍵です。
さらに、脱走防止の観点から、
今後同じことが起きないよう、
窓や扉の施錠、キャットタワーや
庭の脱走防止策などを見直すことも
忘れないようにしましょう。
まとめ
猫が脱走した場合、ただ待っている
だけでは帰ってくる可能性は低いです。
家の周辺を探したり、ポスターやSNSを
活用することで発見率を上げることが
できますが、猫の本能や性格を理解し、
焦らず丁寧に探すことが大切です。
また、探す際は猫のストレスを最小限に
するため、大声を出したり急に追いかけたり
せず、静かに行動することが重要です。
普段の生活で使っている匂いや食べ物、
タオルなどを活用すると、猫が安心して
近づく可能性が高まります。
脱走は予想外のタイミングで起こることが
ありますが、早期発見や探し方の工夫で
帰宅率は大きく変わります。
しかし、最も効果的で安全なのは、
日常的な脱走防止対策です。
窓や扉の管理、首輪やマイクロチップの
装着、キャットウォークや庭の安全対策
などを整えることで、愛猫を危険から守り、
飼い主の不安も軽減できます。
脱走は辛く大変な経験ですが、冷静な行動と
事前の備えにより、愛猫との安心で安全な
生活を維持できることを忘れないでください。