
猫の歯磨きをしっかりしないと、
すぐ歯垢がたまり歯周病の
原因に。健康で元気に暮らす
ために、歯磨きのやり方や
歯のケアの方法をキャットケア
スペシャリストが解説します!
猫の歯磨きはとても大変なお世話
ですよね。口の中を触られることが
嫌な猫に、歯ブラシで歯を磨いてあげる
のは、至難の業です。
嫌がる猫も多いので、諦めている飼い主
さんも多いのではないでしょうか?
大変なお世話ですが、歯磨きをおろそか
にしていると、結果つらくなるのは
猫たちのほうなのです。
健康で暮らすためにも、今日から歯磨き
やデンタルケアをはじめましょう。
猫の歯磨きは本当に必要?
猫の歯磨き、または、猫の歯のケアは
必要です。歯磨きができればいちばん
いいのですが、簡単にできるもの
でもありません。
歯磨きが難しいから諦めるのではなく、
ほかの方法でしっかり歯のケアをして
いきましょう。
猫の歯に残った食べかすを何もしないで
放置すると、1日で歯垢になり3~4日で
歯石になってしまいます。
私たちと暮らしている猫たちは、
ドライフードやウェットフード、おやつ
などを食べます。自然界で狩りをして
暮らしている猫より歯垢がつきやすい
食生活をしているのです。
歯石になるまでの時間も短く、歯石に
なったら簡単に除去できないので
毎日の歯磨きやデンタルケアが
必要になります。
歯磨きをしないとどうなるの?
猫の歯磨き、歯のケアをしないと1日で
歯垢がつき、3~4日で歯石になります。
さらに、歯肉炎や歯周炎などの歯周病
を引き起こします。
歯周病は歯を支える歯茎の炎症です。
歯周病が酷くなると、歯が抜け落ちて
しまったり顎の骨にまで影響して
しまいます。
歯周病になると口臭もきつくなります。
また、多頭飼いで水飲みボウルなどを
共有していれば、菌がほかの猫に
うつってしまい、みんな歯周病に
なってしまいます。
そのうえ、歯周病などのトラブルは
お口だけではなく、内臓疾患にまで
影響してしまうのです。
「からだの健康はお口から」歯磨きや
歯のケアの重要性を理解することが
大切です。
歯磨きの方法
1|口に触れることを慣れさせる
1日1回、夕食後しばらくしてから
歯ブラシで歯を磨いてあげるのが
理想です。しかし、猫は口の中を
触られたり、無理やり口をあけられる
ことを嫌がります。
まずは口を触ることに慣れること
からはじめましょう。口の正面から
あけるのではなく、横から口を
押し上げるようにして歯の状態を
確認することから試してみてください。
2|歯ブラシやガーゼを使って慣らす
口に触れることに慣れてきたら、軽く
湿らせたガーゼや歯磨きシート、
または歯ブラシを歯にあててみます。
急にゴシゴシ磨くのではなく、歯を撫でる
程度でも大丈夫です。歯ブラシを軽く
噛ませることも効果的です。
ガーゼやシートをちぎって飲み込んで
しまったり、歯ブラシで遊んで
しまわないように注意が必要です。
3|歯磨きを習慣にする
歯ブラシやガーゼなどの道具にも慣れて
きたら、しっかり習慣にしてみましょう。
しかし、不規則な習慣にします。
「毎日夜8時に歯磨きをする」という
ように決めてしまうと、賢い猫は
その時間になると察して隠れてしまう
こともあります。1週間に2~3回、
時間も固定しないほうがいいかも
しれません。
歯磨きが嫌いな猫には?
歯磨きが必要なことはわかっても、
嫌いな子の歯磨きは苦労します。
歯磨きが難しくても、ほかの方法で
歯のケアが可能です。
1|デンタルトイ
歯磨きは嫌いだけど、噛むことが
好きな猫に向いている方法です。
歯の歯垢を絡めとるような工夫が
されてあるおもちゃを使用して
歯のケアができます。
こまめに洗うなど、衛生面に注意が
必要です。
2|サプリメント
錠剤をそのまま与えたり、砕いて
粉状にしてごはんにまぜてあげる
ことができます。
口腔内の悪玉菌の発生を抑制し、
歯周病などお口のトラブルを
防ぎます。口臭ケアにも効果的です。
3|歯磨きスナックやふりかけ
ごはんを食べるときに、歯垢が
残らないように絡めとることが
できる補助食品です。
いつものごはんにふりかけるだけ、
または歯磨きスナックをおやつ代わりに
与えることで、手軽に歯のケアが
できます。
まとめ
猫の歯磨きや歯のケアに悩む
飼い主さんは多いと思います。
まずは基本の歯磨きを試して
みましょう。
歯磨きが難しいようなら、ほかの
方法でも歯のケアは可能です。
その猫にあった方法でお口のケアを
はじめましょう。