
春になると猫が脱走してしまう
件数が多くなります。その原因と
あらためて確認しておきたい
脱走対策をキャットケアスペシャリストが解説します。
気温も上昇してポカポカ陽気の日が多く
なってくると、猫の脱走の件数も増える
傾向にあります。
なぜ春の脱走が多いのか、その原因と
日頃からできる脱走対策を確認しておきましょう。
なぜ脱走したくなるのか?
1|好奇心
窓から見える外の景色は猫にとって
魅力的です。鳥や虫、野良猫などに興味を
持つと外に行ってみたいと思うようになります。
2|発情期
去勢・避妊手術をしていない猫は、
発情期になると相手を求めて外に出たい
欲求が出ます。外を歩く野良猫などを
見かければ、欲求はさらに強くなるでしょう。
3|ストレス
今の暮らしに不満があったり、恐怖や
不安があるとストレスになってしまいます。
そのストレスが原因でその場から逃げたい
と思うようになり、脱走してしまいます。
猫の脱走が春に多くなる理由
1|窓を開ける機会が増える
暖かくなってくると、換気などで私たちが
窓を開ける機会が増えてきます。窓を
開けたときや、閉めたつもりでも隙間が
あったりすると、そこから猫が脱走して
しまいます。
網戸があるからといっても安心では
ありません。網戸を破ったり、爪を
引っかけて網戸を開けて脱走して
しまうことがあります。
2|恋の季節
猫の発情期は春〜秋にかけて1年に
2〜3回くらいといわれています。
春は1年のはじめの発情期になります。
厳しい冬が終わり、過ごしやすい気温
とともに恋の季節となれば、脱走したい
気持ちも強くなるでしょう。
3|飼い主の油断
気温がゆるむと、私たちの気持ちも
ゆるみがちになります。冬はドアや窓の
隙間がしっかり閉まっていても、
寒さが落ち着くと少しの隙間が開いて
いても気づきにくくなります。
すこしの隙間や油断で猫の脱走に
繋がってしまいます。
私たちができる脱走対策
1|脱走防止の柵やロックの設置
いちばんの対策は、脱走の可能性がある
場所に柵やロックを設置することです。
ドアや窓の開け閉めの度に猫が出よう
としてヒヤッとすることもなくなります。
安全にドアを開けたり、窓を開けて
換気することができます。設置のために
工事をする必要もなく簡単に頑丈な
対策ができるので、万が一に備えて
設置することをおすすめします。
2|確認は十分に
日頃からドアや窓の開け閉めのときは
十分に確認しましょう。
「一瞬だから大丈夫」という油断が
脱走に繋がります。
玄関のドアや窓を開けるときは、猫が
いないことをしっかり確認してから
開けるようにしましょう。
3|暮らす環境の改善
外に出たいという興味を少しでも違う
ほうへ向けるように、より快適に
過ごせる環境を整えましょう。
おいしいごはんと、寝心地のよいベッド、
からだを動かして遊べる時間など家の中
でも楽しく過ごせるように改善します。
暮らしが快適で充実していれば、
脱走したいという気持ちも薄れるはずです。
4|首輪に工夫
万が一脱走してしまったときのために、
首輪に迷子札をつけたり連絡先を入れて
おくことも対策のひとつです。
保護してくれた人が連絡しやすく
なります。また、GPS機能がついた
首輪もあります。スマホから位置を確認
することができるので、探すときに役立ちます。
5|ケージを活用
普段からケージを使用して、猫が
安心して眠ったり落ち着ける場所が
ケージになるようにすることも
効果的です。
嫌がらずにケージへ入ることができれば、
私たちも安全に外出したり窓の開け閉めができます。
まとめ
気温が上がりはじめて春を感じると、
猫も私たちもこころがウキウキして
くると思います。猫たちは外に出たい
気持ちが強くなります。
私たちが春に浮かれて油断していると、
脱走の機会を与えてしまうことになり
かねません。春だからこそ、気を引き
締めていつもよりしっかり
確認しましょう。脱走対策も冬の間に
強化しておくことをおすすめします。