
猫の多頭飼い、猫同士で遊ぶ姿は
愛らしく魅力的です。しかし良い
ことばかりでもありません。猫の
多頭飼いのメリット・デメリットを
キャットケアスペシャリストが解説します!
猫を家族に迎えたあと、お留守番の時間が
長かったりすると…
「1匹だと寂しいかな?」とか
「遊び相手がいれば気がまぎれるかな?」
と思う人も多いようです。
猫同士で遊んだり寝ている姿は魅力的で、
2匹目を迎えたいと考える人もいる
でしょう。多頭飼いは毎日がより楽しく
なり、幸せも倍増します。
しかし、メリットばかりでもありません。
デメリットをしっかり理解して多頭飼いを
検討しましょう。
猫の多頭飼い
メリット
多頭飼いでみんなが仲良く暮らすことが
できれば、猫たちも私たちにもたくさん
のメリットがあります。
■運動不足の解消
猫同士で遊んだり、追いかけっこしたり
するようになれば、運動量が増えます。
私たちとの遊びで運動することが
できても、若い猫には物足りない
こともあります。
猫同士で思いっきり遊んで運動不足や
物足りなさを解消することができます。
■社会性が身につく
猫は群れをつくらず、単独行動をする
生き物です。しかし、猫たちにも社会性は
あります。多頭飼いをすることで、猫同士
のコミュニケーションを学んだり、
社会性を身につけることができます。
ほかの猫との暮らしの中で、相手との
距離感やさまざまな状況に慣れることを
学ぶのです。それが安心感やストレスの
緩和に繋がり、極端な警戒や問題行動を
起こすことが少なくなります。
■癒し
猫の行動は私たちに癒しを与えて
くれます。多頭飼いだからこそみられる、
猫同士の行動はさらに私たちを癒して
くれるでしょう。
猫同士のあいさつやけんか、一緒に
寝る姿など毎日が幸せでいっぱいになります。
デメリット
いいことばかりを想像してしまいがち
ですが、デメリットをしっかり理解する
ことは大切です。
■ストレス
猫の相性が悪いと先住猫も新入猫も
お互いにストレスが溜まってしまいます。
そのストレスから問題行動を起こしたり、
暮らしている環境から逃げたくて脱走を
試みたりします。
また、ストレスが原因で心因性の病気に
なってしまうことも考えられます。
■出費が増える
あたりまえのことですが、猫が増えれば
出費も増えます。毎日のごはんやトイレの
砂など、日用品だけではなくワクチンや
病気になったときの医療費などの費用も
必要です。
ごはんや健康管理の内容で金額は違って
きますが、猫1頭あたりの飼育費用は、
年間約150,000円になります。
■健康管理が難しい
頭数が多くなればなるほど、健康管理が
難しくなります。ごはんや水の量の管理、
排泄物がどの猫のものなのか判断が
つきにくくなるでしょう。
不調のサインを見逃してしまうこと
もあるかもしれません。
■避難が難しくなる
一緒に暮らす猫たちは立派な家族です。
災害が起こったときに一緒に避難する
必要があります。
頭数が多いと避難の準備や移動が大変に
なります。ペットが入れない避難所も
多いので避難が難しくなります。
新しい猫を迎えるまえに
デメリットをしっかり理解して、迎える
準備をすれば多頭飼いはとても魅力的
です。新しい猫を迎えるまえの心構えや
注意点を確認しておきましょう。
■先住猫の性格
新しい猫を迎えるときは、先住猫の性格に
合うような猫が理想です。先住猫が
おっとりで穏やかなのに、活発でよく鳴く
猫が新しくきたら、先住猫はストレスを
感じるかもしれません。
先住猫を優先に考えましょう。年齢差が
大きいと行動の違いからストレスになる
こともあるので注意が必要です。
■金銭的な余裕
金銭的にも余裕をもって多頭飼いを検討
しましょう。猫を優先して自分の生活が
おろそかになるようなことは
おすすめしません。
猫にかかる費用をしっかり確認して、
生活できる範囲で考えるようにします。
まとめ
猫同士で一緒に遊ぶ様子や、寄り添って
寝ている姿は、私たちに最高の癒しと
幸せを与えてくれます。
しかし、すべてが想像通りにうまくいく
ともかぎりません。猫たちの相性や出費、
暮らしの変化など大変なことも
多くなります。
多頭飼いのデメリットをしっかり理解
したうえで検討するようにしましょう。